「もしも、大きな地震がきたら…」「もしも、おうちにいるときに火事が起きたら…」 そんな「もしも」のとき、どうすればいいんだろう?と、不安に思うお父さん、お母さん、そして小学生のみんなもいるかもしれません。
でも、大丈夫。災害はこわいものだけど、正しい知識はきみと、きみの大切な家族を守る「お守り」になります。そして、どう行動すればいいかを知っていることは、ピンチのときに自分を助ける「防災力」という名のスーパーパワーになるんです 。
この記事では、そんな「防災力」を楽しく身につけるための、小学生向け防災クイズをご用意しました。クイズに挑戦して自分の力を試したあとは、なぜその答えが正しいのか、わかりやすい解説を読んでみましょう。最後には、クイズで学んだ知識を「本当にできる!」に変えるための、家族みんなで取り組める防災アクションや、夏休みの自由研究にもピッタリなテーマも紹介します。
さあ、お父さんやお母さんと一緒に、きみの「防災力」をきたえる冒険に出発だ!
防災クイズに挑戦!きみはいくつ正解できるかな?
まずは力試し!地震、火事、台風、そして普段の備えに関するクイズに挑戦してみよう。問題はぜんぶで30問。親子で一緒に考えながら、何問正解できるかチャレンジしてみてくださいね。
地震クイズ編(10問)
日本は地震が多い国。いつ、どこで揺れに襲われるかわかりません。もしものとき、落ち着いて行動するための知識をチェックしよう!
【第1問】家にいるとき、大きな地震がきた!まず、どうする?
A:あわてて外に飛び出す B:丈夫なテーブルや机の下にもぐって、頭を守る C:大事なゲーム機をかかえる
【第2問】学校の授業中!グラグラッ!先生が「机の下に!」と言った。机の脚は…
A:しっかり手で持つ B:押すと危ないからさわらない C:足でけ飛ばして邪魔にならないようにする
【第3d問】学校の帰り道、一人で歩いているときに地震!どこにいるのが安全かな?
A:倒れてきそうなブロック塀や自動販売機から離れる B:丈夫そうなビルのすぐそば C:かっこいい電柱のそば
【第4問】スーパーで買い物中に地震!どうやって頭を守る?
A:何も持たずに、とにかく出口に走る B:買い物カゴをヘルメットみたいにかぶる C:商品が落ちてこないように棚をおさえる
【第5問】エレベーターに乗っているときに地震がきたら?
A:ドアをこじ開けて脱出する B:行ける階のボタンを全部押して、最初に止まった階でおりる C:助けがくるまでじっと待つ
【第6問】揺れがおさまった!まず最初にすることは、火を消すことと、もう一つ大事なことは何?
A:テレビをつけてニュースを見る B:ドアや窓を開けて、逃げるための出口を確保する C:すぐに119番に電話する
【第7問】避難するときの合言葉「お・か・し・も・ち」。この中の「も」はどういう意味?
A:もどらない B:もっと速く C:もくもくと
【第8問】お風呂に入っているときに地震!どうするのが一番安全?
A:急いで服を着て外に出る B:シャンプーハットで頭を守る C:姿勢を低くして、お風呂のフタをかぶって頭を守る
【第9問】電車に乗っているときに緊急停車した。どうする?
A:あわてて窓から飛び降りる B:乗務員さんの指示があるまで、席で待つ C:ドアを手で開けて線路を歩いて逃げる
【第10問】ニュースでよく聞く「震度」って、なあに?
A:地震そのもののエネルギーの大きさ B:ある場所での地震による揺れの強さ C:地震が起きたときの、こわい気持ちの度合い
火事とけむりクイズ編(5問)
地震のあとには火事が起こることも。火と煙から身を守る方法を学ぼう!
【第11問】火事で一番こわいのは、燃えさかる炎?それとも、もくもくの煙?
A:炎 B:煙 C:火事の大きな音
【第12問】煙の中を逃げるとき、正しい姿勢はどっち?
A:ハンカチで口をおさえ、姿勢を低くする B:まわりがよく見えるように、背伸びして歩く C:煙を吸わないように、息を止めて走る
【第13問】部屋から逃げるとき、開けたドアはどうする?
A:開けたままにしておく B:必ず閉める C:カギをかける
【第14問】マンションで火事が発生!避難するときに使うのは?
A:エレベーター B:階段 C:はしご車が来るのを待つ
【第15問】学校で火災報知器のベルが鳴った!どうする?
A:いたずらかもしれないから、様子を見る B:「おかしも」を守って、先生の指示に従って避難する C:自分の荷物を取りに教室にもどる
台風・大雨・津波クイズ編(5問)
雨や風、そして海の災害も、正しい知識があればこわくない。水の災害から身を守るクイズに挑戦!
【第16問】大雨で水があふれた道路。どうやって歩くのが安全?
A:水しぶきを立てて、元気に走る B:長い傘や棒で足元を確かめながら、ゆっくり歩く C:靴がぬれないように、マンホールの上を歩く
【第17問】海の近くで大きな地震を感じた!津波が来るかもしれない。どうする?
A:とにかく、より「遠く」へ逃げる B:とにかく、より「高い」場所へ逃げる C:本当に津波が来るか、海を見に行く
【第18問】台風が近づいているとき、地下街で雨宿りするのは安全?
A:安全 B:危険 C:天気による
【第19問】自分の住んでいるまちの、災害の危険な場所や避難所がわかる地図の名前は?
A:宝の地図 B:ハザードマップ C:冒険マップ
【第20問】「津波てんでんこ」という言葉があるよ。どういう意味かな?
A:津波が来たら、みんなで手をつないで逃げよう B:津波が来たら、家族を待たずに、てんでばらばらにすぐ逃げて自分の命を守ろう C:津波が来たら、でんでんむしみたいにゆっくり逃げよう
ふだんの備えクイズ編(10問)
「もしも」のときに本当に役立つのは、ふだんからの準備。家族みんなで備えができているか、チェックしてみよう!
【第21問】災害のとき、おうちの人と電話がつながらなくなるかも。そんなときのためにある、声の伝言板サービスの電話番号は何番?
A:110 B:119 C:171
【第22問】非常持ち出し袋は、おうちのどこに置くのがベスト?
A:すぐに持ち出せる玄関の近く B:大事なものだから、押し入れの奥 C:邪魔にならないようにベランダ
【第23問】地震に備えて、おうちのタンスや本棚はどうしておくべき?
A:そのままで大丈夫 B:壁や天井にしっかり固定する C:中身を減らして軽くする
【第24問】避難するとき、どんな服と靴がいいかな?
A:動きやすい半そで・半ズボンとサンダル B:肌を守る長そで・長ズボンと運動靴 C:おしゃれなお気に入りの服とブーツ
【第25問】地震の揺れから身を守る「ダンゴムシのポーズ」。正しいのはどれ?
A:手と足を大きく広げて、大の字になる B:体を小さく丸めて、両手で頭と首の後ろをおさえる C:ダンゴムシみたいに、ゴロゴロ転がる
【第26問】おうちで地震が起きたとき、一番危険な場所はどこ?
A:お風呂場 B:トイレ C:倒れたり、物が落ちてきたりする家具のそば
【第27問】非常持ち出し袋に、必ず入れておきたい飲み水。最低でも1人1日あたり、どのくらい必要?
A:1リットル B:3リットル C:5リットル
【第28問】避難するときに履く靴は、どれが一番いい?
A:長靴 B:サンダル C:運動靴
【第29問】料理中に指を少し切ってしまった!どうする?
A:ばいきんを出すために、血をたくさん出す B:きれいなハンカチなどで、傷口をしっかりおさえる C:すぐに絆創膏をはる
【第30問】鼻血が出ちゃった!どうしたらいい?
A:上を向いて、首の後ろをトントンたたく B:下を向いて、鼻にティッシュをつめてじっとする C:横になって寝る
こたえとかいせつ:いのちを守る「なぜ?」を知ろう
クイズ、おつかれさま!いくつ正解できたかな? まちがえても大丈夫。ここからは、どうしてその答えが正しいのか、理由をしっかり解説していくよ。この「なぜ?」を知ることが、きみの「防災力」をぐーんとアップさせるんだ!
地震クイズ編【こたえ】
- 【第1問】答え:B 大きな地震のときは、棚から物が落ちてきたり、家具が倒れてきたりするのが一番危ないんだ 。だから、まずは丈夫な机やテーブルの下にもぐって、頭をしっかり守ることが大切。このとき、机の脚をしっかり持つと、揺れで机が動いても一緒に動けるからもっと安全だよ。あわてて外に飛び出すと、屋根から瓦が落ちてきたり、看板が落ちてきたりして、かえって危険なことがあるんだ 。
- 【第2問】答え:A 正解!すごいね!机の脚をしっかり持つことで、大きな揺れで机が動いてしまっても、机と一緒に動くことができる。そうすれば、体や頭が机からはみ出して、上から落ちてくるものに当たるのを防げるんだ 。
- 【第3問】答え:A ブロック塀や自動販売機、電柱は、地震の揺れで倒れてくる可能性があってとっても危険!。ビルのそばも、窓ガラスや看板が落ちてくるかもしれないから危ないんだ。だから、周りをよく見て、倒れてくるものや落ちてくるものがない、広い場所に移動するのが正解だよ。
- 【第4問】答え:B スーパーには、たくさんの商品が並んだ高い棚があるよね。大きな揺れで商品が雪崩のように落ちてくることがあるんだ。そんなときは、近くにある買い物カゴをヘルメット代わりにかぶって頭を守ろう!。頭にぴったりつけるんじゃなくて、少し浮かせて持つのがポイントだよ。棚をおさえようとしても、地震の力はとっても強いから、人間がおさえるのは無理なんだ 。
- 【第5問】答え:B 地震が起きると、エレベーターが途中で止まって閉じ込められてしまう危険があるんだ 。だから、揺れを感じたら、行ける階のボタンを全部押して、最初に止まった階ですぐに降りよう。もし閉じ込められてしまったら、無理にドアをこじ開けようとしないで、非常用のインターホンで助けを呼んで、落ち着いて待つことが大切だよ 。
- 【第6問】答え:B 揺れがおさまったら、まずドアや窓を開けて、逃げ道を確保しよう!なぜなら、大きな地震で建物がゆがんで、ドアが開かなくなってしまうことがあるからなんだ 。火の始末も大事だけど、まずは逃げ道をつくることを忘れずにね。
- 【第7問】答え:A 「お・か・し・も・ち」は、避難するときのたいせつな合言葉だね。「おさない」「かけない(走らない)」「しゃべらない」「もどらない」「ちかづかない」の頭の文字をとったもの 。一度避難したら、忘れ物をしても絶対に戻ってはいけない。戻ったときに、また大きな揺れが来たり、火事が迫ってきたりするかもしれないからね。
- 【第8問】答え:C お風呂場は、タイルや鏡が割れたり、シャワーのヘッドが落ちてきたりして危険な場所。裸だからケガをしやすいんだ。だから、まずはドアを開けて逃げ道を確保して、お風呂のフタや洗面器で頭を守りながら、姿勢を低くして揺れがおさまるのを待とう 。
- 【第9問】答え:B 電車は大きな地震を感知すると、自動で緊急停止するようになっているんだ 。急に止まるから、つり革や手すりにしっかりつかまって転ばないようにしよう。一番危ないのは、パニックになって勝手に外に出ること。線路には高い電圧の電気が流れていたり、他の電車が来たりする危険があるから、絶対に自分で判断しないで、乗務員さんの指示を待って行動しよう 。
- 【第10問】答え:B 「震度」は、ある場所が「どのくらいの強さで揺れたか」を表すものさしだよ。日本では震度0から震度7までの10段階に分かれているんだ。「A」の地震そのものの大きさは「マグニチュード」って言うんだ。震源地(地震が始まった場所)が同じでも、場所によって揺れの強さ(震度)は違うんだよ 。
火事とけむりクイズ編【こたえ】
- 【第11問】答え:B 火事で一番こわいのは「煙」。煙には毒のあるガスが含まれていて、少し吸っただけでも気分が悪くなったり、意識を失って動けなくなったりすることがあるんだ 。だから、火事のときは煙を吸わないようにすることが何よりも大切!
- 【第12問】答え:A 煙は空気より軽いから、天井のほうに上がっていく性質があるんだ。だから、床の近くには新鮮な空気が残っている可能性が高い。逃げるときは、ハンカチや服のそでで口と鼻をしっかりおさえて、できるだけ姿勢を低くして避難しよう 。
- 【第13問】答え:B 逃げた部屋のドアを閉めることで、火や煙が他の部屋に広がるのを遅らせることができるんだ。空気が入ってこないと、火は燃え広がりにくくなる。これは、後に逃げる人たちを助けることにもつながる、とても大事な行動だよ 。
- 【第14問】答え:B 火事のときは、停電してエレベーターが止まってしまうかもしれない。煙が充満して、中に閉じ込められる危険もあるから、絶対にエレベーターは使わないで、階段を使って避難しよう 。
- 【第15問】答え:B 火災報知器が鳴ったら、それは「火事かもしれない!」という大事なサイン。いたずらだと決めつけずに、すぐに先生や大人の人の指示を聞いて行動しよう 。避難するときは、もちろん「お・か・し・も」を守って、落ち着いて行動することが大切だね 。
台風・大雨・津波クイズ編【こたえ】
- 【第16問】答え:B 水があふれた道路の下には、何が隠れているかわからない。開いたマンホールの穴や、側溝(そっこう)があるかもしれないんだ。そこに落ちたら大変だから、長い傘や丈夫な棒などで足元を確認しながら、ゆっくり慎重に歩くのが安全だよ 。
- 【第17問】答え:B 津波は、海が深いところではジェット機と同じくらいの、ものすごいスピードでやってくる 。海岸から遠くに見えても、あっという間に陸地に届いてしまうんだ。だから、海の近くで強い揺れを感じたり、津波警報が出たりしたら、ためらわずに「より高い場所」を目指して、すぐに逃げることが命を守る一番の方法だよ 。
- 【第18問】答え:B 地下街は、大雨が降るととても危険な場所。地面に染みこめなかった雨水が、階段などから一気に滝のように流れ込んで、あっという間に水でいっぱいになってしまうことがあるんだ。台風や大雨のときは、地下には行かないようにしよう 。
- 【第19問】答え:B 「ハザードマップ」は、きみの住むまちで、大雨が降ったらどこが水につかるか、土砂崩れが起きやすい場所はどこか、津波が来たらどこまで水が来るか、といった危険な場所と、安全な避難場所が示された、まさに「防災の地図」なんだ。おうちの人と一緒に、自分のまちのハザードマップを見ておこう 。
- 【第20問】答え:B 「津波てんでんこ」は、昔から東北地方に伝わる大切な教え。「津波が来たら、家族や他の人のことを気にしないで、てんでばらばらに、それぞれが高い場所へ逃げなさい」という意味なんだ。そうすることで、結果的にみんなが助かる可能性が高まる、という先人の知恵なんだよ 。
ふだんの備えクイズ編【こたえ】
- 【第21問】答え:C 「171」は、災害用伝言ダイヤル。大きな災害が起きて電話がつながりにくくなったときに、自分の声で安否メッセージを録音したり、家族のメッセージを聞いたりできるサービスだよ。いざというときのために、家族で使い方を練習しておくと安心だね 。
- 【第22問】答え:A 非常持ち出し袋は、災害が起きたときに「すぐに」持ち出して逃げるためのもの。だから、押し入れの奥や物置にしまっておいたら意味がないんだ。いつでもサッと持ち出せるように、玄関や寝室のドアの近くなど、逃げるときの通り道に置いておくのが正解だよ 。
- 【第23問】答え:B 地震で亡くなったり、大ケガをしたりする原因の多くは、倒れてきた家具の下敷きになることなんだ 。だから、おうちの大きな家具は、L字金具や突っ張り棒などを使って、壁や天井にしっかり固定しておくことがとても大切。これだけで、おうちの中の安全性がぐっと高まるよ 。
- 【第24問】答え:B 避難するときは、ガラスの破片やがれきでケガをしないように、肌の露出が少ない長そで・長ズボンが基本。足元も、サンダルではケガをしやすいし、長靴は水が入ると重くなって歩きにくい。底が厚くて履きなれた運動靴が一番安全なんだ 。
- 【第25問】答え:B 「ダンゴムシのポーズ」は、地震の揺れから身を守る基本の姿勢。まず姿勢を低くして、頭がい骨の中でも特に弱い後頭部を両手でしっかりおさえる。そして、体を小さく丸めて、大事な頭やお腹を守るんだ。このポーズを覚えておけば、とっさのときに自分の体を守れるよ 。
- 【第26問】答え:C 地震のとき、家の中で一番危険なのは、本棚や食器棚、テレビなど、大きくて重い家具のそば。揺れで倒れてきたり、中のものが飛び出してきたりして、下敷きになってしまう危険が一番高いんだ 。寝る場所の近くには、背の高い家具を置かないようにするのも大事な備えだよ。
- 【第27問】答え:B 人間が生きていくために、水は絶対に必要。災害で水道が止まってしまうと、飲み水を手に入れるのがとても大変になる。だから、救援物資が届くまでの目安として、最低でも3日分、1人1日あたり3リットルの水を備えておくと安心だよ 。
- 【第28問】答え:C 避難するときは、割れたガラスや釘などが散乱した危険な道を歩くかもしれない。サンダルでは足を守れないし、長靴は水が入ると脱げてしまったり、重くて歩けなくなったりする。一番いいのは、底が厚くて丈夫な、履きなれた運動靴だよ 。
- 【第29問】答え:B 小さな切り傷でも、まずは血を止めることが大切。きれいなハンカチやガーゼを傷口に当てて、その上から手でしっかりとおさえよう(直接圧迫止血法)。心臓より傷口を高くすると、さらに血が止まりやすくなるよ 。
- 【第30問】答え:B 鼻血が出たら、慌てずに座って、少し下を向こう。上を向くと、血がのどに流れて気分が悪くなってしまうことがあるんだ。鼻のやわらかい部分(小鼻)を指でつまんで、5分から10分くらいじっとしていると、自然に止まることが多いよ 。
知識を「できる!」に変えよう!家族で防災アクション
クイズでたくさんの知識を身につけたきみは、もう立派な防災博士だ!でも、一番大切なのは、その知識を「もしも」のときに「使える」ようにしておくこと。ここからは、おうちの人と一緒に、楽しみながらできる防災アクションを紹介するよ。自由研究のテーマにもぴったりだから、ぜひ挑戦してみてね!
わが家の「防災おやくそくブック」を作ろう!
災害が起きたとき、家族がみんな一緒にいるとは限らない。学校にいるとき、お父さんやお母さんがお仕事に行っているとき…。そんなときでもみんなが安心して行動できるように、家族だけの「防災おやくそくブック」を作ってみよう!
ステップ1:まちの宝の地図「ハザードマップ」をチェック!
まず、きみが住んでいるまちの「ハザードマップ」を手に入れよう 。ハザードマップは、大雨で川があふれたらどこまで水が来るか、大きな地震が来たらどんな危険があるか、といった情報が書かれた「防災の地図」なんだ。
インターネットで「〇〇市(きみの住むまちの名前) ハザードマップ」と検索すれば、すぐに見つけられるよ。おうちの人と一緒に、自分のおうちがどんな場所にあるのか、色を塗ったり印をつけたりしてみよう 。
【大阪のお友達へ】南海トラフ地震って知ってる?
例えば、大阪に住んでいるお友達。大阪では、将来「南海トラフ巨大地震」という、とても大きな地震が来るかもしれないと言われているんだ。もし最大クラスの地震が来たら、大阪市には地震が起きてから約110分(1時間50分)で、高さ1mの津波がやってくると考えられている 。
さらに、淀川(よどがわ)のような大きな川があふれる(氾濫する)と、きみの住んでいる淀川区なども広い範囲が水につかってしまうかもしれない 。ビルの3階くらいまで水が来る場所もあると予想されているんだ。
こういうことを知っておくと、「地震が来たら、すぐに高いところに逃げなきゃ!」ってわかるよね。ハザードマップは、きみと家族の命を守るための、本当に大切な宝の地図なんだ。
ステップ2:ひみつ基地(避難場所)を決めよう!
ハザードマップを見ながら、家族で逃げる場所を決めよう。災害のときに行く場所には、2種類あることを覚えておくと便利だよ 。
- 一時(いちじ)ひなん場所: 地震が起きた直後など、まず「いったん」逃げる場所。近くの公園や学校のグラウンドなど、広い場所が指定されていることが多いよ。
- 避難所(ひなんじょ): おうちが壊れたり、危なくて帰れなくなったりしたときに、しばらく生活する場所。小学校や中学校の体育館などが指定されていることが多いんだ。
「地震のときはこの公園に集まろう」「もしおうちに帰れなくなったら、〇〇小学校に行こう」というように、家族でルールを決めておこう。そして、一番大事なのは、おうちからそこまで、実際に歩いてみること!「この道はブロック塀があって危ないね」「こっちの広い道のほうが安全だね」と話しながら歩けば、最高の避難訓練になるよ 。
ステップ3:家族の合言葉(連絡方法)を決めよう!
災害のときは、電話が全然つながらなくなることがある。そんなときのために、連絡方法を決めておこう。
- 災害用伝言ダイヤル(171): 「171」に電話すると、声のメッセージを残したり、聞いたりできるサービス。使い方を家族で練習しておこう 。
- 会う場所を決める: もし連絡がとれなくても、「〇〇公園のすべり台の前」みたいに、みんなが必ず会える場所を決めておくと安心だね。一つだけじゃなくて、「第一の場所が危なかったら、第二の場所の〇〇中学校の門の前」みたいに、2つ決めておくとさらにグッド!
自分だけの「宝物バッグ」を準備しよう!
避難するときに持っていく「非常持ち出し袋」。これを、きみ専用の「あんしん宝物バッグ」として準備してみよう!大人のまねだけじゃなく、きみが「これがあったら安心できるな」と思うものを入れるのがポイント。おうちの人と相談しながら、自分だけのバッグを作ってみてね。
ぼく・わたしの「あんしん宝物バッグ」チェックリスト
このリストを参考に、自分だけのバッグを作ってみよう!リュックサックなど、両手があくものがおすすめだよ。
種類(しゅるい) | 入れるもの(いれるもの) | なぜ宝物なの? | チェック(✓) |
いのちの宝物 | 小さな水 | のどがかわいた時に元気をくれる魔法の水! | |
ホイッスル(笛) | 「ここにいるよ!」と知らせる大きな声のかわりになる! | ||
小さなライト | 暗いところを照らす勇気の光! | ||
おなかの宝物 | 好きなおかし(アメやチョコなど) | 食べるとホッとして笑顔になれる! | |
こころの宝物 | 小さなおもちゃ、本、トランプ | 寂しいときに、一緒にいてくれるお友達! | |
家族の写真 | みんなが一緒だと安心できるお守り! | ||
からだの宝物 | ハンカチ、ティッシュ | きれいにしたり、ケガをおさえたりできる万能布! | |
マスク | ばいきんから体を守るバリア! | ||
ばんそうこう | 小さなケガは自分で手当てできる! |
このバッグは、すぐに持ち出せるように、ベッドの横や玄関に置いておこうね 。
夏休みの自由研究にピッタリ!やってみよう、防災アクション
ここで紹介するアクションは、楽しみながら防災力が身について、しかも夏休みの自由研究にもなっちゃうスグレモノ!ぜひチャレンジしてみて。
アクション1:まちたんけん隊になろう!防災安全マップ作り
おうちの人と一緒に、家の周りをたんけんしよう!地図を片手に歩きながら、安全な場所と危険な場所を探して、自分だけの「防災マップ」を作るんだ 。
- 探すものリスト:
- 危険な場所(赤ペンで×): 倒れてきそうな古いブロック塀、自動販売機、細い道、川のそばなど 。
- 安全な場所(青ペンで〇): 避難場所になっている広い公園、学校のグラウンドなど 。
- 役立つもの(緑ペンで☆): 「こども110番の家」、公衆電話、消火器、AEDなど 。
- まとめ方: 白地図に、探した場所をペンで書き込んでいこう。写真を撮って貼り付けたり、気づいたことをメモしたりすると、もっとすごいマップになるよ。最後に、安全な避難ルートを太い線で書き込んで完成! 。
アクション2:災害時のシェフに挑戦!防災クッキング
もしも電気が止まって、ガスも水道も使えなくなったら…?そんなときでも温かくておいしいごはんが食べられたら、元気が出るよね。おうちの人と一緒に「防災クッキング」に挑戦してみよう! 。
- チャレンジメニュー:ポリ袋クッキング
- 耐熱性(熱に強い)のポリ袋に、洗わないで炊けるお米(無洗米)とお水を入れる。
- 袋の空気をしっかり抜いて、口を上の方でしっかりしばる。
- お鍋にお湯をわかして、その中に袋を入れて30分くらいぐつぐつ煮る。
- 火を止めて、10分くらい蒸らしたら、ほかほかごはんの完成!
- まとめ方: 作った料理の写真を撮って、作り方や、やってみてわかったこと(「意外と簡単だった!」「お皿がなくても袋のまま食べられて便利!」など)、感想をまとめよう。缶詰を使ったアレンジレシピを考えるのも面白いね 。
アクション3:新聞紙で変身!あんしんスリッパ作り
地震の後は、割れたガラスや食器の破片が床に散らばって、歩くと足をケガしてしまう危険があるんだ。そんなとき、新聞紙があれば、足を守るじょうぶなスリッパが作れるよ! 。
- 作り方:
- 新聞紙を広げて、自分の足を真ん中に置く。
- つま先の方から、足の形にそって新聞紙を内側に折っていく。
- かかとの方も同じように折って、最後に余った部分を足の甲にかぶせて、中に折り込んだら完成!
- まとめ方: 作り方の手順を写真やイラストで説明しよう。「履いてみたら意外とじょうぶだった」「スリッパだけじゃなくて、新聞紙は体を温めたり、トイレにも使えたりするらしい」みたいに、調べてわかった新聞紙のすごいパワーも一緒に書くと、素晴らしい自由研究になるよ。
きみの知識は、みんなを守る力になる
防災クイズ、そして防災アクション、本当におつかれさま!
災害は、いつ来るかわからないから、ちょっぴりこわいかもしれない。でも、今日きみが学んだこと、おうちの人と話したこと、そして自分でやってみたことは、全部きみの「防災力」という、誰にも負けない強いパワーになったはずだよ。
そのパワーは、まずきみ自身の命を守る。そして、きみの周りにいる家族や、お友達、近所の人たちを助ける力にもなるんだ。
このクイズとアクションを家族でやってみた君は、もう立派な「防災ヒーロー」の一員だ!これからも、時々このページを見返したり、家族で防災の話を続けたりして、みんなで助け合える最強のヒーローチームでいようね。

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